2018年10月1日 東京地裁 第2回期日傍聴記

大型台風が日本を縦断した930日、台風を先導するように東京に向かった。深夜に東京で私に追いついた台風は朝には東北に去り、101日朝は台風一過の抜けるような青空、ベストコンディションの期日になりました。

さすがに東京地裁は大きくて、入り口は今日101日から金属探知ゲートと持ち物検査付き。「裁判は国民の権利、裁判所は私たちの場所なんだよ。特別な正装は要らないよ。」というアドバイスに目から鱗の私でしたが、一応今日は普段は着ないワンピース。傍聴だけだけれど。

今日は原告の意見陳述がある。広島期日での私の陳述の前日には応援のプレゼントイラスト付きでメールをくださっていた原告さんなので、応援返しがしたくて傍聴にやってきた。

一同礼をして開始、進行協議を一回入れるか、それは毎回のことなのかどうか、次回期日はいつにするか、とサクサク日程が決まって。「では原告の意見陳述を」

私と同じようにいったんは婚姻届を出した後のペーパー離婚。「あなたが名前を変えたくないのと同じで私も名前を変えたくない。・・・私の名前は、祖父母が氏名全体の画数を考えて名付けてくれました。この名前は、大好きな祖父母からの贈り物です。・・・(氏を変えないのは)周囲からは『わがまま』と言われ理不尽な思いをしました。・・」と、はっきりと分かりやすい声で落ち着いた陳述をされました。

そうよ、そうよ、私も夫と同じように氏を変えないでいたいし、氏名丸ごと考えて名付けてもらった名前を大切にしたい。そして、そういう思いを「わがまま」と言われたくない。夫婦のもう一方は「わがまま」と言われることなく氏名をそのまま持てるのだから。と、同感しながら聞いていました。この思いが国側の担当の人たちや三人の裁判官にも伝わっていることを願います。感情に流されてはいけないプロの裁判官、にも、法律の理不尽さを感じている市民の納得できない思いは理解していただきたいなあと思います。

裁判所には原告のご両親も来られていて、公判後の交流会ではお父さんが「別姓にしたいという娘にはじめはビックリして理解できなかったが、勉強して理解するようになった。一人一人が大事にされる社会に、できる限り娘と一緒にやっていきたい。」、またお母さんは「彼のご両親に申し訳ないと思ったが、娘の幸せが一番なので、娘が頑張ってやってくれることを願っている。」とやはり傍聴に来られていた原告のお連れ合いと共にご家族ぐるみで原告を応援されていたのがとても嬉しかった。