第10回 個個からカフェご案内

私が民族名を名乗る理由
「通称名」と「本名」の間で生きる、ある在日朝鮮人の生き方

第2次別姓訴訟は2019年昨秋の地裁結審から、@広島、場面はこの6月高裁に移ります。

訴訟開始と共に、名前にまつわるいろんなことを考える場にと、お話を聞いて情報を得たり、わたしの思いを語り合ったり、時には映画を観てみたりと回を重ねてきた個個からカフェです。次回第10回は結婚改姓以外の通称使用の場面を知りたいということで、権鉉基さんに、在日朝鮮人の生き方と共にあった名前についてお話ししてもらいます。

日時:6月28日(日)16:30~18:30
おはなし: 権鉉基(こん ひょんぎ)さん
プロフィル: 1982年生まれ。幼稚園~高校まで広島朝鮮学園に通い、その後大阪の専門学校に進学。
大阪にて在日朝鮮留学生同盟(留学同)の活動をしたのち、広島に戻り朝鮮総連の専従として活動を開始する。
現在は「広島無償化裁判を支援する会」事務局長を務める。
専従としての活動と並行して、戦後広島の在日朝鮮人史に関心を持ち、研究活動にも携わる。広島韓国・朝鮮社会研究会編(2010)「戦後広島のマイノリティ立ち退き関係新聞記事資料集」、現代思想2016年8月号掲載「『平和』と『復興』の狭間を生きた在広朝鮮人」などがある。
その他にもDJとしても活動しており、生まれ育った基町にあるAlternative Space COREにて<基町ブロックパーティー>を主宰している。
参加費 500円(ワンドリンク付き)

5月26日現在、予定通りの開催を考えていますが、今後変更の可能性もあります。変更がある場合、当ページにてご案内を掲示します。参加ご希望の方は、事前に当ページでご確認いただければ幸いです。

お問い合わせはページ内のメッセージ欄をお使いください(ちょっとお返事遅くなるかも知れませんがご容赦ください)。

こどもの日に考えること

これが日本だったら、「男の子はピンクのマスクをつけない方がいいよ」と言うのだろうか。

ピンクのマスクをつけたらからかわれるのじゃないかと心配する男の子に「男子か女子かに関わらず、ピンクは素敵な色」と蔡英文総統や多くの閣僚がピンクのマスクをつけるパフォーマンスで応じた台湾政府

選択的夫婦別姓への法改正は、法制審答申が出て24年も実現しないでいるが、首相も法相も後ろ向きの答弁を繰り返している。今年2月の衆院予算委員会でも「選択的夫婦別姓のどこが納得できないのか」という議員の質問に、「国民の意見は分かれており、夫婦の氏が異なることで子への悪影響が生じることを懸念する人も相当数いる」と答弁した安倍首相

確かにH29年の内閣府世論調査で「子どもにとって好ましくない影響があると思う」と答えた者の割合は62.6%と過半数だった。答弁に嘘はない。

しかし現在、国際結婚をしている法律婚夫婦、選択的夫婦別姓の法制化を待って婚姻届を出さずにいる事実婚の夫婦、一方が改姓し結婚した後改姓した側が通称使用している法律婚夫婦、いろんな夫婦が別姓で生活している。「こどもにとって好ましくない影響があると思う」という人が多いのなら、その根拠を問い、誤解があるならそれを無くし、別姓が好ましくないと思われないように持っていくことで、こどもが「好ましくない影響を受ける」と思われないようにすることを目指すべきでないのだろうか。

首相が先頭に立って「好ましくない影響がある」と考える人が相当数いることを認めることで、「好ましくない」と考えること自体を容認してはいないだろうか。

大人がすべきことは、自分が差別する側に立たないことを見せることで、こどもにも差別はいけない、と態度で教えることではないだろうか。

この国では真逆だ。こどもへの影響、というよく分からない根拠のない思い込みの存在を認めることで、選択的夫婦別姓に反論しようとしている。こどもを人質にしないでほしい。現在でも法律に則った別姓もあるのに、そうした家庭のこども達は「好ましくない影響下」にいることを首相は放置するのだろうか。

わたしは、ピンクのマスクをして閣僚みんなが並んでみせてくれるような国でこどもを育てたかったと思う。