選択的夫婦別姓・陳情アクション広島(参考1)は2021年参院広島再選挙にあたり候補者アンケートを行い、4月17日結果について記者会見を行いました。そこで発表した内容です。
<目次>
候補者アンケート 質問
アンケート結果(届け出順、敬称略)
私たちは次のように考えます
参考
<候補者アンケート 質問>
質問は以下のように賛否を問う質問1と質問2はその理由を自由記載でお聞きしました。
アンケートは告示前、選挙管理委員会に候補検討者への説明会参加の皆さんを確認し3月31日faxまたはメール、電話でお聞きし、4月9日までにfax、メールまたは電話での口頭で回答を得ました。
質問1 結婚の際、二人がそれぞれの生まれ持った姓を変えずに結婚できる「選択的夫婦別姓」について、どのようにお考えですか。以下からお選びください。
1,賛成
2,どちらかといえば賛成
3,どちらとも言えない
4,どちらかといえば反対
5,反対
質問2.質問1の答えについて、理由をお書きください。
<アンケート結果(届け出順、敬称略)>
〇宮口治子 無所属 立憲民主、国民民主、社民推薦
質問1 賛成
質問2回答 ジェンダー平等推進の観点からも、選択的夫婦別姓制度の推進は重要です。結婚時にどちらか一方が不利益を被ることは早急に解消されるべきと考えます。
〇佐藤周一 無所属
質問1 賛成
質問2回答 選択的夫婦別姓であるから、同姓を選ぶ人に別に迷惑がかかるわけではない。世界的に見ても日本の「同姓強制」は異常である。私自身も妻の姓を選んでいるが、相手の姓に変更せざるを得なかった方(ほとんどが女性)の感じられている不便はよく理解できる。
〇大山宏 無所属(電話回答、聞き取り)
質問1 1から5の選択肢では回答困難、その他
質問2回答 昔から男には男の、女には女の役割があるよ。政治に関しては、男が上に立つのがいいように社会が動いていくんだ、とそういう文化が日本にはあった。
夫婦別姓は当たり前だけど、法律の中でしか議論ができないという議論自身がおかしいよといってるわけ。だから質問1の回答はその他だと。
〇玉田憲勲 無所属
質問1 賛成
質問2回答 私は政治家として常に民主政治をめざしている。真の民主政治とは治者と被治者の同一姓を図ることであり、少数が多数になり得る可能性である。
姓に関する問題に関しては賛否ともにどちらも尊重すべきという結果となる。
〇西田英範 自民党 公明推薦
質問1 どちらともいえない
質問2回答 制度導入にあたっては、婚姻制度や家族のあり方と関係する重要な問題であり、現時点で一概に言えず、国民の理解のもとに進められるべきもの。先ずは国民的議論が必要であると考えます。
〇山本貴平 NHK受信料を支払わない方法を教える党
質問1 回答無し
質問2回答 大変申し訳ありません。多忙のため対応困難です。
<以上の各候補者の回答より、私たちは次のように考えます>
・アンケート送付から回答まで日を置かず、与野党2候補は無回答ではなかった。過去に行われていた候補者意識調査で無回答が見られていたことを考えると(2017年朝日・東大調査 )「選択的夫婦別姓」への注目度を反映したと思われる。
・宮口候補 野党推薦、支援候補として賛成は理解できる。
・西田候補 自民党公認として「先ずは国民的議論が必要」と自民党の姿勢を代弁した形。
・反対派は「推進派は戸籍制度を壊そうとしている」「夫婦別姓で親子別姓になると子どもに悪い影響がある(今でも親と結婚改姓した子は別氏、祖父母や伯父叔母も別氏は特別ではないが)」「旧姓使用を進めればよい」などを反対の理由とするが、
今国会質疑で、「選択的夫婦別姓と戸籍は両立」「親子の姓が違っても温かい家庭は両立する。」「旧姓使用ですべての不都合が解消されているわけではない。」という国側の答弁がなされていて.反対理由はそもそも根拠薄弱である。
・法制審答申から四半世紀経過し、各種世論調査、アンケート(参考2)でも選択的夫婦別姓容認が過半数を超えていることをふまえると、今「議論をする」は選択的夫婦別姓を進めないための後ろ向きな姿勢に見える。
・「慎重」の内容は、進めようとしているのが旧姓併記であり、旧姓併記は名前として不十分であって選択的夫婦別姓とは別物であるので、選択的夫婦別姓への「反対」である事を明確にすべき。
・夫婦同姓を強制しているのは世界で日本だけで、明らかに人権の問題だ。早期に法改正を実現すべきだ。広島で、名字に関する問題でも真摯(しんし)に向き合ってくれる議員が当選するように祈っている。
・更にいうと、自民党は党内で慎重派(反対派)、賛成派のそれぞれ議連ができ、ワーキングチームを立ち上げるなど(参考3)盛んに話題を発信しているが、党内で「議論がある」状態のまま25年前から前進していない。こうやって「国民の間に議論がある」と言い続けることで永遠に立ち往生させ続けることができると考えているのではないか。党議拘束を外すことを選挙公約にしない限り、自民党議員を当選させることで選択的夫婦別姓を進められるとは思えない。(非常に熱心に真剣に選択的夫婦別姓に理解を示し、人権問題として人間の尊厳の問題として推進の立場に立って熱心に活動してくださっている自民党議員さんが少なからずいらっしゃることは認めますし、そうした議員さんには敬意を表しますが)
<参考>
●1 選択的夫婦別姓・陳情アクション広島
選択的夫婦別姓制度の実現を求めて全国で地方自治体への陳情・請願で国会に声を届けようと2018年より活動している「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」の広島県メンバーによって構成されるグループです。
これまで広島県内、広島市、三原市、廿日市市での意見書可決に働きかけを行ってきました。
現在8名のメンバーで活動中で、第2次別姓訴訟において広島在住の原告である恩地も活動を共にしています。
●2 最近の世論調査結果
結婚の際に夫婦が同姓か別姓かを選べるようにする選択的夫婦別姓に、
賛成 67% (18~39歳は84%)
反対 26%
法律を改正して、夫婦が同じ名字でも、別々の名字でも自由に選べるようにすることに賛成ですか、反対ですか
賛成 67%
反対 26%
がでています。
●3 2021年になっての自民党内のWT,賛否議連
・作業チーム 論点の整理を進める 座長 石原元幹事長を含め男性4名
・賛成派議連 代表 浜田元防衛大臣、野田聖子幹事長代行や岸田前政務調査会長らが加わる予定 約100人入会
・慎重派議連 (反対派議連?)呼びかけ人代表 中曽根元外務大臣、山谷元拉致問題担当大臣ら、およそ90人
「旧姓の幅広い使用を認めることを何年も選挙公約としてきた。
旧姓を通称使用することの拡大に向けて検討」
・森まさこ前法相 複合姓
・西田候補のご意見<国民の理解のもとに進められるべきもの。先ずは国民的議論が必要であると考えます>